厚賀 あつが Atsuga
北海道日高地方日高町厚賀
アイヌ語表記: Ap-pet・Kapar-i
「厚別」と「賀張」の頭文字を合わせて作られた近代の合成地名で、それぞれが別のアイヌ語の読みを負う。
位置
42.4218, 142.2273 · 座標:OpenStreetMap Nominatim, 2026-09-10。厚賀橋 の位置。 OpenStreetMap で開く
指示対象
- 集落 日高町と新冠町の境界近くにある厚賀。日高厚賀ICは日高自動車道の終点。地名は「厚別」と「賀張」を組み合わせたもの
- 川 厚別川と賀張川
語源分析
ap-pet
アッベツ ‘湾曲する川’ 提案提唱者: zenibako_trek(小樽銭函地名歴史研究会) (zenibako_trek (Otaru Zenibako Place-Name and History Society))
日高の厚別に対する読み。札幌の厚別は別の地名で、旧記類に「ハシュシベツ」などとあり has-us-pet「低木のある川」である。著者は nut「川の瀬」と nut-ap「川の湾曲部」から ap の語感を導き、ap には「釣り針」の意味もあるがこれは湾曲部という意味から派生したのだろうとする。平取のアベツ川も同じ ap-pet と読み、厚岸も【p-k→kk の法則】で ap-kes「湾曲部の末端」と考えれば鉤爪のように湾曲する厚岸半島の地形に合致するとして、他のアツ地名にもこの解釈は使えるかもしれないとする。厚岸・厚田・厚沢部といったアツ地名はいずれも解釈が定まっていない。
pet は使われた意味のまま辞書にある語である。辞書の ap は「釣り針」で、読みが要求する「湾曲」の語義は著者が nut-ap と釣り針の形から導いたものであり、試案として提示されている。
kapar-i
カパリ ‘平らな所’ 提案- kapar ‘平らな’
- i ‘所’
提唱者: zenibako_trek(小樽銭函地名歴史研究会) (zenibako_trek (Otaru Zenibako Place-Name and History Society))
厚賀の後半をなす賀張に対する読み。著者は問いのかたちで述べている。
kapar は薄い・平らを表す辞書の語だが、読みはそれ以上の裏付けなしに示されている。