イセバチ いせばち Isebachi
北海道後志地方岩内町・蘭越町
アイヌ語表記: Iso-pake・Esohake
イセバチは雷電海岸の磯谷側の端で、山道が下りてきた地点にあたる。
位置
42.9074, 140.3935 · 座標:OpenStreetMap Nominatim, 2026-09-10。イセバチ川 の位置。 OpenStreetMap で開く
指示対象
- 岬 磯谷トンネルのところにある岬「セバチ鼻」。「イセバチ岬」の「イ」がなぜか落ちた形。「鼻」は「岬」と同義である。
- 海岸 刀掛トンネルと磯谷トンネルの間の入江「イセハチ泊」。その北にかつてイセバチトンネルがあった。今はほぼ消えてしまった地名である。松浦図は雷電山道の麓としてイセバチ泊を挙げるが、玉虫左太夫は磯谷側の麓を「浜スマイ」と言っている。
語源分析
iso-pake
イソパケ ‘磯岩の頭’ 提案- iso ‘磯岩’
- pake ‘頭’
提唱者: zenibako_trek(小樽銭函地名歴史研究会) (zenibako_trek (Otaru Zenibako Place-Name and History Society))
松浦武四郎の「エショハケ」から読んだもので、セバチ鼻のところの描写だろうかとする。著者は留保をつける。経験上、iso は岬というより海上の岩を指すことが多いように思うが、このあたり、とくに目立つ海上の岩などは見当たらない。盆の形のような湾ということで、イセバチ泊はもしかしたら二つの崎の間のところを指しているのかもしれない、とする。
確信度: 低
バチェラーは両要素を提案どおりの意味で収める。iso は海岸の露岩、pake は頭である。提唱者自身、期待される海上の岩が現地に見当たらないと述べ、この読みを不確かなものとしている。
zenibako_trek… 「イセバチトマリ」Batchelor1905 Iso, 磯. Large bare rocks. / Pake, 頭. n. The head.
用例
- エショハケ 文献 Edo period 西蝦夷日誌
エショハケ(岩崎)、イセハチ泊と誤る。此湾恰も擂盆イセハチの如きより号くと云り。上をエシヨハケ岳と云
松浦武四郎はイセバチを、湾が擂盆に似ることによる和名とし、その背後のアイヌ語地名をエショハケとする。
zenibako_trek…
関連地名
- シルウトル しるうとる — sir-utur〈丘の間〉で、二つの崎の間の地点を直接示した地名だろう。 zenibako_trek…
- 浜スマイ はますまい — 玉虫左太夫が雷電山道の磯谷側の麓と呼ぶ地名。著者は so-oma-i〈磯岩あるところ〉かと留保して述べる。 zenibako_trek…
- カムイシリパ かむいしりぱ — このあたりでたびたび出てくる地名で、文献によって雷電岬を指す場合もあれば、イセバチ崎を指す場合もある。位置も含め、はっきりしたことがわからない。 zenibako_trek…
出典
zenibako_trek… Batchelor1905