アイヌ語形態素エクスプローラ
地名一覧

浦河 うらかわ Urakawa

北海道日高地方浦河町

アイヌ語表記: Ur-rap-ka

記事が謎多き地名とする名。初出からウラカワと記録され、アイヌ語らしい表記が一度も現れないため、和名起源を退けられない。

位置

42.1685, 142.7681 · 座標:OpenStreetMap Nominatim, 2026-09-10。浦河町 の位置。 OpenStreetMap で開く

指示対象

  • 集落 日高振興局の庁舎がある浦河町。現在の中心街はかつて「ムクチ」あるいは「ムコベツ」と呼ばれ、もともとのウラカワは西方8kmほどの萩伏にある「元浦川」である

語源分析

urar-pet

ウララペツ ‘霧の川’ 定説

提唱者: 定説

反論

  • 江戸時代の文献に「ウララペツ」という表記は見えない。 — zenibako_trek zenibako_trek…
確信度: 低

両要素とも辞書にある語だが、この読みが要求する形は文献に現れず、記録は17世紀以来一様である。

zenibako_trek… 「浦河(うらかわ)」

ur-rap-ka

ウラッカ ‘下る丘の上’ 提案
  • *ur-rap ‘下る丘’
  • ka ‘の上’

提唱者: zenibako_trek(小樽銭函地名歴史研究会) (zenibako_trek (Otaru Zenibako Place-Name and History Society))

著者は他のウラ地名(十勝の浦幌、静内の有良川、標津のウラップ川)と並べて考え、urayウライ「梁」や urasウラシ「笹」を使ったものは除く。標津のウラップから仮に ur-rap「下る丘」という語を考え、浦河を ur-rap-ka「下る丘の上」、浦幌を ur-rap-or「下る丘の所」とすれば両方を満たせるとする。著者はこれを一応の仮説とし、「浦」は入江をあらわす日本語なので、一番可能性が高いのはやはり「浦の川」という和名だろうと述べる。

確信度: 低

要となる要素は著者が仮に立てた語で辞書の裏付けがなく、著者自身も和名起源のほうが可能性が高いと述べている。

zenibako_trek… 「浦河(うらかわ)」

Urara-pet

‘霧の川’ 提案

提唱者: John Batchelor

確信度: 低

1905年刊行のバチェラーの辞典に印刷された読みと語義。分節はバチェラー自身のもので、その要素のいくつかは辞書の見出し語に対応しない。

Batchelor1905 § V "Place Names Considered", s.v. Urakawa

用例

  • うらかわ / 浦川 文献 17th century onward 津軽一統志; 元禄郷帳

    初出の『津軽一統志』ですでに「うらかわ」とあり、『元禄郷帳』でも「浦川」で、表記のブレが見えない。江戸時代の文献に「ウララペツ」という表記はない。

    zenibako_trek…
  • ウラカ 文献 19th century 松浦武四郎の記録
    本名ウラカにして
    zenibako_trek…

関連地名

  • 向別・向地 むこうべつ・むこち 現在の中心街の旧名「ムクチ」「ムコベツ」。著者は muk-ot-i / muk-ot-pet「ツルニンジンのある所」と読む。向地ムコチ川・向別ムコウベツ川として地名が残る。 zenibako_trek…

出典

zenibako_trek… Batchelor1905